クレジットカードの"紙明細廃止"で見落としがちなこと

2025/05/06

近年、環境配慮やコスト削減の流れから、多くのクレジットカード会社が紙の明細書を廃止し、Web明細(電子明細)へ移行しています。一見、便利でスマートに感じられるこの変化ですが、実は重要なポイントを見落としてしまうリスクもあるのです。

◎【毎月の利用状況を"確認した気になっている"】

紙の明細は郵送で届くため、封を開けるという"行動"が自然と確認の習慣を生んでいました。しかし、Web明細になると、自分からログインして確認しない限り情報が目に入ってこないため、**「見るのを忘れる」→「確認しない」→「不正利用や過剰な支出に気付かない」**という悪循環に陥りがちです。

◎【不正利用の発見が遅れるリスク】

クレジットカードの不正利用は、早期発見が補償対象になるかどうかのカギとなります。紙明細であれば毎月確実に手元に届くため気付きやすいのですが、Web明細だと通知を見逃したり、ログインしなかったことで発見が遅れ、補償対象外になるケースもあります。

◎【家計管理が雑になりやすい】

紙明細をノートやファイルで保管していた方にとって、家計簿との連携や記録のしやすさは紙の方が上。Web明細に移行した後に家計管理が雑になってしまう方も少なくありません。特に複数枚のカードを使っている方は、「どのカードで何に使ったか」が埋もれがちになります。

◎【解約やトラブル時に必要な証拠が残らないことも】

紙明細は、過去の利用実績の"証拠"として残せる点も大きなメリットです。例えば、サービス解約時に「過去に引き落としがあったか」の証明が必要な場面では、郵送明細のコピーが役立つことがあります。Web明細でもダウンロード可能ですが、自分で都度保存しなければ残らないのが現実です。

◆【まとめ】電子化の恩恵とリスクを正しく知ることが大切

クレジットカードの紙明細廃止は時代の流れとして避けられません。しかし、「確認の仕組みを自分で整える」ことが必要不可欠です。
・月1回の確認リマインダーを設定
・PDF明細を自動保存
・不正利用アラートをONに設定

こうした対策を取り入れながら、便利さと安心の両立を実現しましょう。